撮影画像をアップロードするだけ、最短5分で高品質な360°のVRツアーを作成

2022年06月20日

 リコー(東京都大田区)が提供する「RICOH360(リコーサンロクマル)パノラマツアー作成サービス」は、360°カメラ「RICOH THEATA(リコーシータ)」で撮影したデータをアップロードするだけで、誰でも簡単に高品質なパノラマツアーを作成・共有できるクラウドアプリケーションです。画像処理の技術開発メーカーという強みを生かし、手間をかけずにオンライン内見、施設案内などのパノラマツアーをつくることに特化しています。RICOH360パノラマツアー作成サービスには、国内に特化した「THETA360.biz(シータサンロクマルビズ)」と、全世界に提供している「RICOH360Tours(リコーサンロクマルツアーズ)」の2つのサービスがあります。「THETA360.biz」は2014年のサービス提供開始以来、不動産業界中心に約1万社以上に利用されています。

RICOH360パノラマツアー作成サービス (THETA360.biz/RICOH360 Tours) / リコー

増加するパノラマツアー、オンライン内見の増加

 新型コロナウイルス禍以降、部屋探しにおいてオンライン内見が一気に増加しました。室内を歩くような臨場感を味わえるパノラマツアーは、不動産ポータルサイトの掲載物件でも2〜3割で採用されており、集客・営業手法として定着しつつあります。一方で、仲介会社のスタッフにとっては、撮影や編集作業など、新たな業務負担を強いられる懸念も増しています。

ー独自のAI技術で、不動産仲介の「集客」に必要なコンテンツ作成の手間を削減

1)パノラマツアーの作成
「RICOH360パノラマツアー作成サービス」は、360°カメラ「RICOH THETA」とスマホのアプリやパソコンがあれば、誰でも簡単に360°のパノラマツアーを制作できます

▲RICOH THETAとアプリで、誰でも簡単に高品質な360度パノラマツアーの作成が可能

2)AI超解像・明るさ補正
撮影した360度画像をアップロードするだけで、AIが自動で解像感を高め、ノイズ除去や明るさ補正を行うため特別な撮影・編集スキルは必要ありません。夕方、あるいは、室内照明が点かないなど撮影条件が悪い場所でも、彩度を補正し適度な明るさに整えます。

▲画像をアップロードするだけ、リコー独自の画像処理技術とAI技術で自動的に画像を補正

3)AI動画生成
物件の内覧ツアー動画を生成する「AI動画生成機能」は、動画でアピールしたい空間の画像を選択しボタンをクリックするだけで、AIが物件の注目ポイントを判別し、自動で動画を生成します。

4)AIステージング
空室にCG家具を自動配置する「AIステージング機能」を使えば、最短10分でホームステージングを実現します。 追加コストや手間がかからないので、賃貸物件でも気軽に利用ができ、物件の差別化やオーナーへの満足度向上にもつなげることができます。

▲空室画像にAIステージング機能でバーチャルな家具を配置し、生活をイメージしやすくする

5)AI/手動画像切り出し
パノラマツアーのデータから静止画の物件写真を切り出す「画像切り出し機能」も搭載されているため、別途、部屋の写真を撮影する必要はありません。360度の画角から、必要な画角で自由に切り出すことが可能です。

  

【活用事例】

 

リノベーション提案の営業で効果を発揮


アップル(埼玉県さいたま市)
マーケティング課 課長須永芳朗さん
(全日本SEO協会認定SEOコンサルタント)

賃貸仲介管理のアップルは、2017年から空室の募集を強化するためにパノラマツアーの掲載を始めました。須永さんが所属するマーケティング課では、リノベーションを実施した管理物件を紹介するページでパノラマツアーを掲載しています。リノベーション工事を提案する際に使用されているそうです。

ーどんなきっかけで「THETA 360.biz」を導入したのですか。

 2017年頃、ポータルサイトでパノラマの掲載が始まり、営業部門が導入しました。内見の新しい手段となる手応えがあったからです。マーケティング課では空き状況とは関係なく、管理物件を紹介するページを作っていました。その中でパノラマツアーを試験的に掲載しました。

▲マップ機能を上手く活用した、デザイナーズ・リノベーション物件の紹介事例

ー掲載後に、どんな反応がありましたか。

 マーケティング課でも管理物件の入居支援を目的にパノラマツアーを使いはじめたのですが、最初に大きく反応がしたのは、家主にリノベーション提案をする営業チームでした。施工後の室内の様子を伝えやすいというのが理由で、その後、工事の受注件数が一気に増加しました。2020年5月にリノベーション物件のパノラマツアー掲載を始めたところ、20年は29室を受注し、21年は64室に倍増しました。19年は4室でした。

ー使い方は変化しましたか。

 今はリノベーションした管理物件の掲載を優先しています。今後は、一般媒介で取引のある家主様に対して、リノベーション提案をきっかけに管理受注につなげられればと考えており、掲載物件を増やしたいです。一方で、マーケティング課に付与されているパノラマツアーの掲載枠を上限まで使ってしまったため、アップグレードも検討しています。

ー今後の利用方法について考えていることはありますか。

SNS媒体での露出強化に取り組んでいます。Instagramのストーリーズ(ショート動画)への、THETAツアーのURLを貼り付けと、YouTubeに上げた360度動画の概要欄に、閲覧の自由度が高いTHETAツアーのURLを貼るなどして、誘導口を増やしたいです。

不動産会社の要望を基に進化したRICOH360サービス

 リコーが「RICOH THETA」を発売したのは、2013年です。当初は、コンシューマー向けの商品として手軽にワンショットで360°画像を撮影することのできるカメラとして発売いたしましたが、高画質化に伴い、B2Bでの利用用途が広がりました。特に不動産業界から、室内を360°画像を活用して共有したいという要望に応え、2014年から「THETA 360.biz」の提供を始め、集客を中心に利用されています。多くの機能が不動産業界の要望により作られており、不動産実務担当者に負荷をかけず反響を獲得するための機能更新が継続して行われています。

▲RICOH360 パノラマツアー作成サービスの導入効果


入居前の状況確認、リフォーム工事完了報告など、管理業務での利用も 

 パノラマツアーは、賃貸管理業務のワークフローにおいても活用がはじまっています。例えば、契約後、入居するまでの間に、入居者から共用部や室内設備の位置について尋ねられた場合、パノラマツアーで確認して現地に行く手間を省いている事例があります。また、入居前の撮影データを、退去時の敷金返金トラブル対策として使用したり、家主向けに原状回復工事の前と後に撮影したデータを渡し、工事完了報告として使う例もあります。


<賃貸住宅フェア2022(@東京ビッグサイト)で、セミナー開催!>

テーマ:「不動産DXにおける360°カメラRICOH THETAの活用方法」
日時:7月27日(水) / B会場

【商品概要】
名称:RICOH360パノラマ作成サービス(THETA 360.biz/RICOH360 Tours)
価格:月額4500円〜
その他スペック:AI画像補正、AI動画生成、AI画像切り出し、AIステージング、間取り図生成(β版)、ぼかし機能、Webサイトへの埋め込みコード発行、リード獲得機能、他
注意事項:サービスによる機能差分有り

【会社情報】
社名:リコー
設立:1936年
代表取締役 社長執行役員 :山下良則
資本金:1,353億円(2022年3月31日現在)
事業内容:デジタルサービス(複合機、プリンター、印刷機、広幅機、FAX、スキャナ、パソコン、サーバー、ネットワーク関連等の機器、及び、関連する消耗品、サービス、サポート、ソフトウエア、ドキュメント関連サービス、ソリューション等の販売)、デジタルプロダクツ(複合機、プリンター、印刷機、広幅機、FAX、スキャナ、ネットワーク関連等機器、関連消耗品等の製造・OEM)、グラフィックコミュニケーションズ(カットシートPP(プロダクションプリンター)、連帳PP、インクジェットヘッド、作像システム、産業プリンター等機器、及び、関連する消耗品、サービス、サポート、ソフトウエア等の製造・販売)、インダストリアルソリューションズ(サーマルペーパー、サーマルメディア、産業用光学部品・モジュール、電装ユニット、精密機器部品等の製造・販売)、その他(デジタルカメラ、360度カメラ、環境、ヘルスケア等)
社員数:7万8360人(2022年3月31日現在)
本社所在地:東京都大田区中馬込1-3-6